樹木剪定(庭木のお手入れ)編その2.綺麗に見せる
樹木剪定で綺麗に見せる3つのポイント
- 庭木のどこをどのように切ったらいいのかわからない
- とりあえず切ってみたけどなんだか見苦しい~
- もう少し見栄え良く剪定できればいいのに…
- あぁもうヤダ…こんな木いらない…
というお悩み、ありませんか?
私もお客様や友人などから家の庭木、どうしたらいいかわからないよーという話は良く聞きます。
実は、剪定には幾つかのセオリーがあり、誰でも綺麗に仕上げることができるポイントがあるのです。
私は造園業に携わってから、数多くの剪定された庭木を見てきましたが、綺麗だなと思う剪定はポイントを確実に抑えています。
この記事では、幾つかあるセオリーの中から
綺麗に見せる3つのポイントを紹介します。
この記事を読むと、誰でも簡単に!今までよりずっときれいに剪定することができるようになります!
きれいに見せる3つのポイント
- 【完成形】を想像する
- 【剪定する枝の見極め方】を知る
- 【剪定する位置】を覚える
それではやってみましょう!
準備:ハサミとのこぎりを用意する
前提条件として必要なことは、ハサミ・のこぎりが使えることです。
きれいに見せる3つのポイント
ポイント① 完成形を想像する
さぁ、剪定を始めよう!と思ったとき、頭の中に剪定後の姿(完成形・目標)が見えていますか?
目標がない場所に、たどり着くことは困難です。こんな姿にしたい、こういう仕立て方をしたいという姿が少しでも見えている方が、より綺麗に思った姿に剪定することができるでしょう。
ご近所さんの庭木を見たり、SNSやネットで「いいなあ」と思える形を探してみるのもいいでしょう。
この枝邪魔だなぁ、こっちも邪魔だ、切ってしまおう・・・。などと思いつくままに切っていると見るも無惨な姿になりそうですね
ポイント② 剪定すべき枝は「忌み枝」
忌み枝とは盆栽用語で、樹形の美しさを損なう不要な枝のことです。
忌み枝は、下の絵のように9種類ありますが、難しい場合はまず3つだけ覚えましょう。
最初に覚えよう!3種類の忌み枝
- 徒長枝 :まっすぐ上に伸びた枝。力強く、色味も違うのでわかりやすい。
- 交差枝 :他の枝と当たっている枝。基本的に枝同士は触れ合わないようにしましょう。
- 逆さ枝 :幹の方向に伸びている枝。枝は幹から枝先へ向かう流れにしましょう。
この3種類の枝は問答無用で切りましょう!
3つの忌み枝を切った後、一度離れて眺めてみて、まだ整っていない時は、他の忌み枝を剪定してみましょう。
ただし、忌み枝であっても枝が太い場合(大きく樹形を変えてしまう場合)は検討する必要があります。
忌み枝と言っても、絶対に切らなければならない!と思う必要はありません。
木にとってダメージが大きかったり、形が大きく崩れそうな時は残しても構いません。
ポイント③ 剪定する位置はCODIT理論に従う!
コ…コディット?コジット?突然難しくなった~!
大丈夫です!理屈は簡単です!
CODIT理論(コディット理論)とは
簡単に言うとブランチカラーとバークリッジを結んだ線で切除することです。
下の図を見てください。枝の付け根は上部がシワが寄り(A)、下部はふくらみがあります(B)。
そのAとBの終わる点(CとD)を結んだ線で剪定します。シワの部分(A)とふくらみ(B)は決して傷つけてはいけません。
昔は数センチ残して、腐りを止める、という考え方もあったようですが、今はCODIT論が主流になっています。
実際、下の写真は良くない切り方で枝を残した結果、ブランチカラーとバークリッジを結んだ線のところまで枯れています。つまり、この部分で腐食しないよう木が対処している、ということがわかると思います。
まとめ
- 完成形を想像する
- 3つの忌み枝(徒長枝、下り枝、逆さ枝)をすべて切る
- 切るときはCODIT理論に従って切る
どこをどう切ったらいいかわからない~と悩む時、正解があるように思うのかもしれません。
でも私は剪定に正解はないと思っています。
木に対して愛情を持って接する(適期に切る、大切にする)ことは正しいと思いますが、見栄えや剪定方法に関しては、個人の好き嫌いの問題とも思います。
剪定は技術です。技術は経験によって必ず上達します。
ぜひ怖がることなく、まずはハサミを入れてみましょう。
その際に見本や正しい知識があるほど、技術はより早く、高く上達します。
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